初代2015年制作作品

構想

鯨の一般的ポーズは　横向き、泳ぐ姿をイメージするが、
埴輪では　代表的な人物像などは「縦型空洞」が基本。

鯨でも「縦型空洞」にしたい。
そのためには、どういうポーズ、フォルムにするか。
鯨の生態などを観察し、ある動作に目が止まった。

「スパイホッピング」

鯨が縦向きになり　水面から顔を出す姿。
外の世界（地上）を覗き見する様子「スパイホッピング」を
モチーフにしたフォルムがいい。
それも水面から出てる部分だけで。
（※１：これには別の効果も含んでいる）

同時にネーミングも決まった。
覗き見する鯨・・・

「覗く」＋「鯨」＝「のぞくじら」

形状・フォルム

2015年より制作を開始した初代ものは、（上の写真：初代のぞくじら）
鯨の種類にこだわらず　成形したものであったが、
この2019シリーズでは、
より鯨の種類ごとにデザインされた作品にした。


実は、フォルムデザインは
ペイント（落書き）から先にできた。
シンプルなフォルムを　追求するためには
必要最小限の要素で　なければならない。
それを線画で描き求めた。




そして納得いく鯨にできたのが今回の８種類。
（2020/07/08追加、みんく、いっかくにて全10種のぞくじら完成しました）

のぞくじら２０１９、２０２０

イラスト

ざとう、こく

まっこう、ながす

ごんどう、しろながす

しゃち、せみ

みんく、いっかく
（のぞくじら2020／みんく、いっかく追加）

オブジェ

（のぞくじら2009／ながす、しろながす改新）
（のぞくじら2020／みんく、いっかく追加）

用途

用途としては、鯨好きの人の　生活風景の一部にしてもらいたい。
玄関、書斎、居間、本棚、戸棚など　ささやかな空きスペースに　置いて欲しい。
これを置く事で　何気ない変化が生まれる。
いつも　アナタを見守ってる　存在・・・

たとえば　玄関先の下駄箱の上に「のぞくじら」
朝、お出かけの時には「いってらっしゃい」
夕、帰宅した時には「おかえりなさい」





海の世界から　こちら側に顔出しして
アナタを見守ってる…
のぞくじらを置くと、
そこが　水平線広がる大海原となる。※１

その空気のような存在がいい。
心地良いのだ。


人は　道端に転がる小石ひとつに「愛」を感じるものなのだ。
”愚か”な存在・行動に魅かれる。
心和ませるものがある。
”愚か”という言葉、
それは決して　自己満足、慈悲哀れみの心ではないことを
付け加えさせていただく。

“のぞくじら”が、アナタのそんな存在になれたら
“のぞくじら”はうれしい。